2025.05.05
猫伝染性腹膜炎(FIP)
そんなご家族様のお気持ちに少しでも寄り添うべく、
当院ではFIPに関する新しい治療の可能性についてご相談をお受けしています。
「治療法がない」は、過去の話になりつつあります
FIPはこれまで「治療法がない」とされてきた病気ですが、
最近では海外の研究をもとにした新しい治療の選択肢が現れつつあります。
当院でも、FIPと診断された猫ちゃんに対し、個別にご相談を承る体制を整えております。
※治療内容については、診察のうえで個別にご説明いたします。
「FIP(猫伝染性腹膜炎)」という病気
FIPとは、「猫伝染性腹膜炎」という病気の略称です。
これは猫コロナウイルス(FCoV)というウイルスが原因で発症する病気で、特に1〜3歳までの若い猫ちゃんに多く発症し、
一度発症してしまうと、治療を行わなかった場合の致死率はほぼ100%とも言われています。
FCoV自体は、ほとんどの猫が感染するほどありふれたウイルスですが、通常は軽い下痢などで終わることが多いです。
ところが、まれにこのウイルスが突然変異を起こし、FIPという非常に重篤な病気に変化してしまうことがあります。
つまり、「放っておけば治る風邪のようなもの」とはまったく違い、早期の発見・対応がその後の生存率に大きく影響する病気なのです。
こんな症状があるときは、すぐにご相談を
● 元気や食欲がない日が続く(体重が増えない、体重減少)
●黄疸(白目や尿が濃い黄色)
● 情緒不安(隠れて出てこない、イライラした様子など)
●下痢
●嘔吐
●痙攣
● お腹がふくれてきた、呼吸が苦しそう
● 足元がふらつく、目が揺れる、目の色が変化した
●皮膚がただれている
上記のような症状が見られる場合は、出来るだけ早く診察を受けていただくことをおすすめします。