ブログ

Blog

  • ホーム
  • ブログ
  • 犬の子宮蓄膿症の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

2022.10.20

犬の子宮蓄膿症の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 犬の子宮蓄膿症の症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みありませんか?

・外陰部から血液や膿が出ている

・外陰部の周りが汚れている

・元気や食欲がない

・水を多く飲むようになった

・お腹が張っている

このような場合「子宮蓄膿症」の可能性があります。

 

子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)とは

子宮蓄膿症とは、子宮の中で細菌の感染が起こり、膿がたまる疾患です。子宮にたまった膿が膣を通って出てくる場合と、出ない場合とがあります。膿が出てくる場合は、お尻周りが膿や血液の混じった膿で汚れていることで気付くことが多いです。膿が出てこない場合には、元気や食欲の低下が重度で、そこから気づくことが多いです。5、6歳以上の避妊手術をしていない場合には、子宮蓄膿症になるリスクが高く、特に注意が必要です。治療が遅れると、腹膜炎や腎不全など命に関わる疾患です。

 

子宮蓄膿症が起こる原因

子宮蓄膿症は子宮内の細菌感染が原因ですが、その根底には卵巣の機能異常があることが多いとされます。卵巣のホルモン異常があると、子宮や膣の感染防御低下が起こるとされていて、大腸菌などの感染が引き起こされます。発情周期や発情期間が不整になってくると、子宮蓄膿症のリスクが高くなります。

 

子宮蓄膿症を適切に治療するためのポイント

子宮蓄膿症を適切に治療するためのポイントは以下の3点です。

①正しく子宮蓄膿症の診断ができるか

子宮蓄膿症を正確に診断するためには、症状を見逃さないことが重要です。外陰部から膿が出ている場合には症状として判断しやすいですが、膿が出ていない場合には、注意が必要です。ある程度の年齢で避妊手術を受けていない場合、「元気がない」「食欲がない」等の何気ない症状でも子宮蓄膿症を疑う必要があり、常に念頭に置いて診断に望むことが重要です。

②正しく手術の判断ができるか

子宮蓄膿症と診断した場合、治療のためには手術を検討するべきです。手術は、開腹し膿の充満した子宮を摘出する必要があります。手術の判断が遅いと、子宮が破れ膿が漏れ出て腹膜炎になったり、全身状態が悪化し、取り返しのつかない状態になることもあります。状態にもよりますが、診断したら即日で手術が必要になる場合もあります。

③手術前後の内科治療を正しく行うことができるか

子宮蓄膿症であれば、手術を実施することを考えるべきです。ただし、手術前の状態が悪い場合には、手術までに全身状態を改善する治療が必要になります。また、手術が終わった後も、手術後の管理治療が重要になります。手術だけを行えば良いとは限りません。入院を想定した内科治療も適切に行う必要があります。

 

ダクタリ動物病院  京都医療センターでの【子宮蓄膿症治療】について

避妊手術を受けていないワンちゃんが、子宮蓄膿症になっていないか、常にアンテナを張っています。そして、子宮蓄膿症と診断した場合には、内科治療、入院、手術等、総合的な治療のご提案を行います。子宮蓄膿症でワンちゃんが命を落とすことがないように、努力を怠りません。元気や食欲がないなど普段と違う症状あれば、早めの診察をお勧めします。