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2022.12.28

犬のぶどう膜炎の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 犬のぶどう膜炎の症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みはありませんか?

・眼が赤い

・眼が開けられない

・涙の量が急に増えた

・眼の黒目が小さくなった

・眼脂(めやに)が急に出てきた

 

 

ぶどう膜炎(ぼどうまくえん)とは

眼の表面よりさらに奥にあるぶどう膜といわれる血管層に炎症が生じている状態です。ぶどう膜にはメラニン色素があり、眼の内部を覆っています。ぶどう膜炎が起こると、眼房水といわれる眼の中の水分の流れが悪くなり、眼の圧力が下がってしまいます。

症状としては、眼が開けられないほど痛い、強い充血、縮瞳(黒目が小さくなる)、眼がしょぼしょぼするなどがよくみられます。

 

 

ぶどう膜炎の原因

白内障や角膜潰瘍、緑内障などの眼疾患が原因のこともありますが、感染症や腫瘍性疾患などの全身性疾患の症状の1つとしてぶどう膜炎が起こっていることもあります。

ただ、原因が特定できない、いわゆる特発性のぶどう膜炎もあるため、原因の特定が困難であることも多いです。

 

 

診断治療のポイント

スリットランプ検査

細い光を照らした際に、角膜、前房内、水晶体といわれる眼球構造をみていきます。

ぶどう膜炎が生じた場合、房水中に血液中の蛋白成分や細胞成分が漏出することで、前房内が白く濁ることがありますので、濁りの有無や程度をみていきます。

 

眼圧検査

ぶどう膜炎を生じている眼では、正常眼よりも低眼圧となることが多いです。

眼房水といわれる眼の中の水が減少することにより、眼の圧力が低下します。

 

超音波検査

ぶどう膜炎の症例では、角膜の混濁や白内障を伴う症例の場合、眼内を観察することが困難な場合使用します。網膜剥離、水晶体の状況やぶどう膜炎の腫脹などをみていきます。

○血液検査や画像検査

全身性疾患があるかどうかの手がかりとして検査を行っていきます。

 

 

ダクタリ動物病院京都医療センターでの「ぶどう膜炎」の治療について

ぶどう膜炎が疑われる症例が来院した場合、眼の精査を行うとともに必要であれば全身検査として血液検査や画像検査を行っていきます。

眼の検査としては、角膜の傷がないか、白内障はないか、前房内の濁りはないかなどスリットランプ検査やフルオレセイン検査、眼圧検査などを行っていきます。

原因が特定できれば、その原因の治療のために点眼薬や内服薬などを処方します。

ぶどう膜炎に対しても、抗炎症薬の点眼や疼痛軽減のための内服薬を処方します。