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2022.12.28

犬の外耳炎の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 犬の外耳炎の症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みはありませんか?

・耳をしきりにかく

・耳付近を触られるのを嫌がる

・耳の中に赤みや腫れがある

・耳垢が多い

・耳が臭い

 

このような場合、「外耳炎」の可能性があります。

 

外耳炎(がいじえん)とは

犬の耳は大きく分けて外耳、中耳、内耳と3つの部位で構成されています。外耳炎とは、外耳道から鼓膜までの部分(外耳)に炎症が起こっている状態を指します。炎症が起きると、かゆみや痛みがあるので耳をかき、不快感から耳付近を触られるのを嫌がることがあります。また、耳の中は赤く腫れ、耳垢が異常に増えて嫌な臭いがしてくることもあります。

 

外耳炎が起こる原因

外耳炎は、耳の構造の問題やアトピー性皮膚炎などの基礎疾患が原因で発症リスクが高くなることが分かっています。耳の中が蒸れやすい垂れ耳の犬種(ダックスフンド、キャバリア)や耳道の毛が多い犬種(トイ・プードル、シー・ズー)、短頭種(パグ、フレンチ・ブルドッグ)で起こりやすいとされています。また、アトピー性皮膚炎を持っていると、皮膚のバリア機能が低下しているため、外耳炎を併発することが非常に多いとされています。耳以外にも、アトピー性皮膚炎の症状が出やすい指や肉球の間、脇、股に赤みや痒みがある場合はアトピー性皮膚炎が外耳炎の発症の引き金になっている可能性があります。その他、異物混入や腫瘍、ダニなどの寄生虫が原因となることもあります。

 

外耳炎を適切に治療するためのポイント

基本的には耳の中の状態を確認し、問診や身体検査と併せて診断を行います。必要に応じて、耳垢を採取して顕微鏡で細菌や真菌感染の有無、増殖の程度を調べます。どんな点耳薬や抗生剤が適しているかを判断するために専門機関へ耳垢の培養検査を依頼することもあります。外耳炎は放っておくと、さらに奥深く中耳や内耳へと炎症が広がることもありますので、早期発見・早期治療が大切です。

耳の中を洗浄液で掃除し、炎症を抑える点耳薬を投与します。点耳薬は、炎症の強さや増殖している細菌の種類によって選択します。点耳薬には、毎日投与が必要なため自宅で投与するタイプや、作用時間が長く続くため投薬回数が少なくて済むタイプがあります。どんな点耳薬が愛犬に合っているか、投薬ストレスが少ないか、しっかり相談して使用するお薬を決めていくことが大切です。

 

ダクタリ動物病院 京都医療センターでの外耳炎治療について

外耳炎と判断した場合には、その程度に応じて必要であれば耳を掃除し、原因や症状に適した薬の投与による治療を開始します。痒みや赤みが減ったからと早い段階で投与を中断してしまうと、早期に再発する可能性がありますので、経過を見ながら投与期間を決めていきます。また、外耳炎の原因にアレルギーがある場合には、その診断・治療を、併せて行います。

外耳炎は季節によって症状に波があり、繰り返しやすい病気ですので、定期的に耳や皮膚、全身の健康状態をチェックしていきましょう。