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2023.03.14

猫の横隔膜ヘルニアの症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。
ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 猫の横隔膜ヘルニアの症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みはありませんか?

・なんだか痩せている
・呼吸が早い気がする
・お腹がへこんでいる
・すぐに疲れる
・家の外に出てしまうことがある

このような場合「横隔膜ヘルニア」の可能性があります。

横隔膜(おうかくまく)ヘルニアとは

横隔膜とは、胸部と腹部とを隔てている大きな膜状の臓器です。横隔膜より頭側に心臓や肺があり、横隔膜よりお尻側に肝臓や腸などの臓器があります。その横隔膜に穴が開いて、肝臓や胃、腸などが胸の方へ移動してしまう病気が横隔膜ヘルニアです。横隔膜ヘルニアには、生まれつきの先天性のものと、交通事故などによって起こる後天性のものとがあります。治療には手術を行なって、横隔膜に開いた穴を塞ぐ必要があります。

横隔膜ヘルニアが起こる原因

横隔膜ヘルニアには先天性と後天性があります。先天性とは「生まれつき」という意味です。後天性は、何らかの原因で起こるものを意味します。原因として、お腹を強く圧迫されるようなことで起こります。最も多いのが交通事故です。

横隔膜ヘルニアを適切に治療するためのポイント

横隔膜ヘルニアを適切に治療するためのポイントは以下の3点です。

①正しく横隔膜ヘルニアの診断ができるか

先天性の場合、横隔膜ヘルニアの発見は難しいことが少なくありません。よほど重度でない限り症状から発見されることはあまり多くありません。レントゲン検査をすれば診断できますが、レントゲン検査を実施するタイミングが難しいです。診断されるタイミングで多いのは、避妊手術や去勢手術のタイミングです。術前検査にレントゲン検査を実施することが望ましいと言えます。

 

②避妊手術や去勢手術前に診断できるか

症状の乏しい横隔膜ヘルニアを診断することは難しく、横隔膜ヘルニアの程度によっては普通に日常生活を送ることも可能です。しかし、いざ避妊手術のような開腹手術を行う場合、横隔膜ヘルニアを見逃してしまうと大変なことになります。術前検査にレントゲン検査を実施することが好ましいと言えます。

 

③適切な治療への移行

横隔膜ヘルニアの治療法は、外科的整復しかありません。交通事故等で起こった場合には、できるだけ早期に手術を実施するべきでしょう。また、先天性であって当初は無症状もしくは軽い症状でも、お腹の中の臓器がどんどん横隔膜を超えて胸部に移動し、呼吸が苦しくなって重篤化していくケースがあります。そのため、外科手術を検討する必要があります。

 

ダクタリ動物病院 京都医療センターでの横隔膜ヘルニア治療について

猫の避妊手術や去勢手術を実施する際には、レントゲン検査をお勧めしています。また、呼吸に問題がある場合にも、レントゲン検査は実施します。横隔膜ヘルニアが見つかった場合、できるだけ早期に手術を提案します。