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2021.07.06

誤食 ~何か食べちゃった~ episodeⅢ

誤食?食べたかどうかわからない

明らかに誤食をしたことが分かるケースもありますが、

食べたかどうかわからないケースもよく見られます。

以前にも誤食をしていた場合、

「よくビニールを噛んでいます」とか

「たまに吐いたものや便に布が入っています」などは、

要注意でしょう。

ある程度若い犬や猫が、急に何度も吐き出したら

誤食を疑う必要がありそうです。

 

誤食から症状がでているの?

誤食したからと言って、必ず何らかの症状が出るとは限りません。

ただ、

  • 嘔吐が続く
  • 食欲がない
  • 元気がない、動かない
  • お腹を痛がる

このような症状がある場合は、注意した方がいいでしょう。

 

診断はどうするの?

誤食が原因で、吐いたり、食欲がなくなっているのかを

どのように診断すればいいのでしょうか。

 

レントゲン検査

レントゲンで誤食したものが、写る場合があります。

問題は、写らない場合でしょう。

 

例えば、これを見てください。

消化管異物 ゴム

このレントゲンを見て、

「これは誤食で、異物が腸に詰まっている」とは診断できません。

でも、実は詰まっているのです。

 

こんなのは、どうでしょうか。

消化管異物 タオル

これも、言い切ることはできませんが、

明らかにおかしいことはわかります。

黒く空気の多い腸が、全体的に膨らんでいます。

タオルが詰まっていたのですが、レントゲンでそこまでは判断できそうにありません。

 

超音波検査

超音波検査で、腸に何かが詰まっていることを診断できる場合があります。

消化管内異物 超音波検査

中央に何かが見えるのですが、よくわからないですよね。

実際は、超音波を当てている人間にしか、わからないのかも。

 

まあ、とにかく、超音波検査で診断できる場合もあるということです。

ただ、「必ずではない」ということです。

腸に詰まっているのを、見逃すことはできないので、

超音波検査で見つからないといって、「詰まっていません」にはできません。

消化管造影(例えば、バリウム検査)

バリウムって、あの白い液体です。

飲まれたことがある方も多いのではないでしょうか。

犬や猫の検査でも使用する場合があります。

 

バリウムを飲ませて、すんなり腸の中を流れていくかを1時間ごとくらいに

レントゲン撮影を行うのです。

このバリウム検査が、なかなか大変なのです。

そもそも、吐き続けて食欲がない状態で、バリウムなんて飲むわけがない。

それを、何回もレントゲン撮影。なかなか骨が折れます。

そして、飲んだバリウムを案の定、吐く。検査にもなりません。

例え、飲んだとしても、腸が詰まっていなくてもバリウムが流れない場合もあるため、

確実な診断が難しいことが多い。

 

なので、最近はあまり行っていません。

CT検査

このCT検査、案外はっきり診断できることが多いのですが、

続きはepisodeⅣに持ち越しです。

coming soon・・・