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2022.10.20

犬の肺水腫

こんなお悩みはありませんか?

・呼吸が荒い

・首を伸ばして呼吸をしている

・伏せたまま、もしくは横になったままの姿勢でいる

・咳をしている

・鼻水が出る(白、もしくはピンク色の淡状のもの)

 

このような場合、「肺水腫」の可能性があります。

 

肺水腫(はいすいしゅ)とは

肺水腫とは、何らかの原因で肺に水分が貯留(=水などがたまること)した状態です。本来空気で満たされ酸素を取り込む役割をしている肺に水が溜まることで、酸素を取り込むことが出来なくなります。うまく呼吸が出来ないために、息が荒くなり、動くことが出来なくなります。また、肺に溜まった水が鼻や口から出てくることもあります。早急に治療を開始しなければ、命に関わる状態です。

肺水腫が起こる原因

肺水腫が起こる原因はいくつかあり、それぞれ治療法が少し異なります。

心不全が原因で起こる心原性肺水腫が最も多く、心臓の機能が低下することで肺の血圧が高くなり、水分が血管から漏れてしまう状態です。その他、気道内の異物や短頭種気道症候群などが原因で気道閉塞を起こすことによる陰圧性肺水腫、感電や発作などで中枢神経が障害されることが原因で起こる神経原性肺水腫、炎症性疾患が原因で起こる急性呼吸窮迫症候群などがあります。

肺水腫を適切に治療するためのポイント

①迅速な応急処置

肺水腫は呼吸困難となる緊急疾患であるため、まずしっかりと酸素化や気道の確保が必要になります。肺水腫が疑われる場合は、検査の前に状態を安定化させるため酸素室に入ってもらうこともあります。

②肺水腫の原因の精査

状態が安定し、検査が可能であれば、レントゲン、エコー、血液検査などで肺水腫に至った原因を調べます。わんちゃんによっては検査自体が強いストレスとなり、呼吸が苦しくなることがあります。検査で状態が悪化することのないように、酸素マスクを当てながら、もしくは無理のないよう休憩しながら検査を進めることも重要です。

③肺水腫の原因となる疾患の治療

先述の通り、肺水腫にはそれに至る原因の疾患が必ず存在します。元となる疾患の治療を追加もしくは強化することで肺水腫の治療、再発の予防にもつながります。

 

ダクタリ動物病院 京都医療センターでの肺水腫の治療

当院ではICU、酸素発生器の設備があり、来院時に呼吸困難で酸素が必要な場合は速やかに酸素化(=酸素が血液に取り込まれること)を行います。動物に過度なストレスを与えないよう、容態を見ながら検査を進めていき治療に繋げます。また、肺水腫の患者さんは酸素室が必要なことが多く、その場合はICUでの入院も可能です。心機能の強化、血圧の管理、利尿が必要な場合は点滴で24時間持続的にお薬を入れていくこともあります。