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2022.11.15

猫の肥大型心筋症の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 猫の肥大型心筋症の症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みありませんか?

・息が上がる

・立てない

・後ろ足が動かない

・食欲がない

 

このような場合、肥大型心筋症の可能性があります。

 

肥大型心筋症(ひだいがたしんきんしょう)とは

心臓を構成する心筋の肥大によって心臓の機能が低下する病気です。進行すると、肺や胸腔に水が貯まることで呼吸困難を引き起こしたり、血液が停滞することで血栓症を引き起こしたりすることもあります。お薬での内科治療が必要ですが、完治することは難しいため進行を遅らせることや血栓症の予防が目標となります。活動性の低下や食欲不振などが見られることもありますが、進行するまで無症状のことも少なくありません。

 

肥大型心筋症の原因

遺伝的な要因があると考えられています。特にメインクーン、ラグドール、アメリカンショートヘアーなどに多いと言われていますが、どの猫種でも罹る可能性があります。

 

肥大型心筋症を適切に治療するためのポイント

レントゲン検査、超音波検査による診断

肥大型心筋症の診断は画像検査で行います。レントゲン検査で心臓の大きさや肺の状態を把握し、超音波検査で心筋の厚さや心不全徴候、血栓の有無などを確認し、必要なお薬を決めます。最近では血液検査で心臓病のリスクを検査することが可能になりましたが、正確な診断やお薬の調節には画像検査が必要です。

 

基礎疾患の有無の確認

心臓のお薬の中には肝臓や腎臓の機能に影響を及ぼすものもあるため、お薬の選択や調節の際、血液検査で確認をしておくことも重要です。また、何らかの基礎疾患が心筋肥大を引き起こすこともあるため、なにか他に疑われる病気がある際は、精査を勧めることもあります。

 

定期的な健診

定期的な検査で心臓の状況を把握しておくことが重要です。症状がなくても進行していることもあるため、相談しながら定期チェックをしましょう。

また、肥大型心筋症がある場合は他の病気にかかってしまった際、治療にリスクや制限がかかる場合が多くなります。その他の病気の予防もしっかりと行うことが重要です。

 

お薬を飲む練習

肥大型心筋症の治療にはたくさんのお薬が必要になることもあります。できる限り猫ちゃんにストレスなく続けられるように診察室で練習したり、投薬用のトリーツを上手く活用したりと工夫することも大切です。

 

 

ダクタリ動物病院京都医療センターでの肥大型心筋症の治療について

当院ではレントゲン検査、超音波検査での診断治療を行っています。また、血液検査によるリスクの評価も行っておりますので、健診のときにチェックしておくのもおすすめです。肥大型心筋症は無症状のまま進行することも少なくありません。なにか気になることがあれば、ご相談ください。