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2022.10.21

犬の膿皮症の症状と原因、治療について|京都市西京区のダクタリ動物病院京都医療センター

京都市西京区、右京区、南区、中京区、向日市、長岡京市、亀岡市 の皆さんこんにちは。ダクタリ動物病院京都医療センターの院長森です。
今回は、 犬の膿皮症の症状と原因、治療について解説させていただきます。

こんなお悩みありませんか?

・皮膚が痒い

・皮膚が赤くなっている

・かさぶたができている

・皮膚に赤いポツポツがある

・毛が抜ける

 

このような場合「膿皮症」の可能性があります。

 

膿皮症(のうひしょう)とは

膿皮症とは、皮膚の表面に細菌が繁殖し、皮膚が赤くなったり、かさぶたができたり、痒くなったりする疾患です。放っておくと、病変がどんどん広がり、毛が抜けたり、出血を起こしたりします。治療は、塗り薬や内服薬を用いますが、症状によりさまざまです。毛の薄いお腹などは、症状に早く気づくことができますが、毛の多い場所では、症状がある程度進行してから見つかることも多いです。また、症状が繰り返すことも多いので、注意が必要です。

 

膿皮症が起こる原因

膿皮症の原因は細菌感染ですが、その細菌は元々皮膚や毛に常在するブドウ球菌であることが多いようです。皮膚の状態が悪くなったり、アレルギーや全身的な問題で、もともと少数いたブドウ球菌が過剰に繁殖してしまうために引き起こされます。そのため、他のワンちゃんや人に感染することは、ほとんどありません。

 

膿皮症を適切に治療するためのポイント

膿皮症を適切に治療するためのポイントは以下の3点です。

 

①正しく膿皮症の診断ができるか

膿皮症を疑う場合には、皮膚の細菌感染を調べる必要があります。ただ、この検査は比較的簡単に実施することができます。細菌が繁殖していそうなところを、ガラス等に移して、顕微鏡で観察する検査です。見たところ膿皮症だと思えても、実際には違う皮膚炎ということもあります。膿皮症を疑う場合には、皮膚の検査はとても重要です。また、難治性(治りにくい膿皮症)の場合には、早期の細菌の培養検査の実施が必要なこともあります。

 

②膿皮症を引き起こす大元の疾患を考える

膿皮症の原因となる細菌の増殖には、さらなる原因が存在することがあります。乾燥などの皮膚の状態の悪化、アレルギー、免疫力の低下などです。免疫力の低下を引き起こす原因としては、甲状腺や副腎の問題によるホルモン異常や腫瘍が関係することもあります。膿皮症が治りにくい場合や繰り返す際には、皮膚だけでなく全身的な異常が隠れている場合があるのです。

 

②適切な治療への移行

膿皮症と診断した場合、症状を今以上に悪化させないために、早期に治療に移行する必要があります。消毒やシャンプー等の皮膚への治療、抗生物質の内服等症状に応じた治療を考えます。また、症状がひどい場合や、症状が繰り返す場合、なかなか治らない場合には根底にある疾患に目を向けた治療を並行して行う必要があります。

 

ダクタリ動物病院 京都医療センターでの膿皮症治療について

膿皮症の場合、皮膚の検査を行い、スムーズな診断・治療への移行を心掛けています。抗生物質を投与する場合でも、耐性菌の発生をできるだけ抑えるように、必要最小限の処方を心掛けています。また、皮膚の状態を良くするために、普段からのシャンプーや保湿の提案も行います。膿皮症を疑うような症状のある場合はもちろん、皮膚の状態があまり良くない等あれば、気軽に診察に来てご相談ください。